池口発電所跡
所在地:長野県飯田市南信濃 (マップコード: 625 249 674 ) Mapion
取 水:天竜川水系池口川 放 流:池口川(天竜川水系遠山川?)
出 力: 50 kW
大正11.10 運転開始[和田水力電気(株)]
昭和13.4 移管[伊那電気鉄道(株)]
昭和17.3 休止
昭和17.4 移管[中部配電(株)]
昭和21 廃止
長野県飯田市南信濃,天竜川の支流遠山川に注ぐ池口川という川です。
沢といってもよいくらいの川です。
砂防堰堤の左岸に取水口が見えます。現在は他の用途で使われているらしく,
堰堤や取水口設備は当時のものではないように思えます。
取水口に近づいてみました。
排砂門が見えます。
川の水量はなかなか多いように思えます。
取水口を上流から見たところです。かつてゲートが上下していたであろう溝が
あります。現在はゴミ除けの格子がロープで固定されています。
流れ込む水流はあくまで澄んでいます。
取水された水は,開渠で流れていきます。
水路には金網が掛けられ,堰堤までの通路として使われているようです。
水路は国道152号線の下をトンネルでくぐり,下流側へ流れていきます。
トンネルを出たところに水槽があります。ここが発電所の上水槽だったかどうかははっきりしません。
水槽は更新されているようで,コンクリートの
質感は新しく,ゲートも塗装が鮮やかでした。
水槽の下方(写真左側)には水圧鉄管等の
痕跡は探せませんでした。
水は水槽から先も流れていきます。
(写真下方)
水路はさらに下流,集落の方向に向かって流れていきます。
やがて国道のレベルと同一になった後,その下をくぐり集落の中へ流れていきます。
集落に近づくにつれて遠山川との落差はなくなるので,上の写真の水槽付近で発電所へ
落としていたのではないかと思うのですが,発電所の遺構は確認できませんでした。
ある文献によれば,発電所の落差は78mとの記載もあります。遠山川との合流点までの
落差を考えてもそこまではの落差はないような気もしますが・・・。
再訪の必要ありです。
(調査:2007.4.19)