三濃発電所跡 


所在地:岐阜県恵那市明知町横通 (マップコード:368 392 478)  Mapion

取 水:矢作川水系明智川(矢伏発電所)     放 流:明智川

出 力: 100kW

 

 

昭和5.12  運転開始[明知町営]

昭和18.3  移管[中部配電(株)]

昭和26.5  移管[中部電力(株)]

昭和56.6  廃止 (集中豪雨による発電所流出)


 送水管

矢作川の支流,明智川に沿って県道11号(豊田明智線)を北上すると,

矢伏発電所跡 から少し下流の沢に送水管が見えました。

 

 

  

 

 

 

送水管アップ鉄管の直径は目測で約700mm程度でしょうか。リベット留構造です。

しっかりと造られているように見えます。

 

 

 

 

 

 

 

水路崩壊

鉄管からやや下流では,コンクリート製の水路(開渠)が空中で切れたようになっています。

洪水時に下の土砂が流出して崩壊してしまったのでしょう。

ここには載せていませんが,水路のものと思われるコンクリート片が川の中に見られました。

 

 

 

 

 

 

基礎跡

 水路の鉄管から下流約1kmのところに発電所の基礎の一部を見つけました。

写真右半分に見えるコンクリート塊が,水車が設置されていた基礎です。

 

基礎跡は道路から見て対岸にあるため,近づくために石を跳んで行きました。

(戻るのに苦労しましたが。)

  

 

 

 

基礎

基礎上に上ってみました。内部は空間になっており,水車を回した水は

吸出管(丸の穴)から下の放水口に落ちます。

四角い穴は点検口だと思われます。

 

 

 

 

  

 

送水管?基礎跡から川を横切るようにしてコンクリート製の管路が対岸(写真手前)に向けて続いています。

水車を回した後の水をどこかに送る必要があったのでしょうか?

写真では見づらいのですが,中央奥から手前に向けて一直線に管路が続いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水圧鉄管アンカー基礎上に立って山側の視線を向ければ水圧鉄管のアンカーブロックが残っています。

また,その向こう側には上水槽跡もチラッと見えています。

ブロック横のパイプは上水槽から湧水等を利用するためのもののようです。

 

 

 

 

 

  

放水下流には,現在も運転中の明智発電所の堰堤が見えます

この写真からもわかるとおり,水車を回した後の水はすぐに明智発電所堰堤で取水されるので,

管路で対岸方向に流す必要はないように感じられます。

他の用途で使っていたということでしょうか?

 

(調査:2007.4.25) 

 

 

矢作川水系TOPへ 

水力発電所遺構探訪のTOPへ

 


 

inserted by FC2 system