豊根発電所跡
所在地:愛知県北設楽郡豊根村大字古真立字一ノ代23-1 (マップコード:386 755 664) Mapion
取 水:天竜川水系大入川 放 流:天竜川
出 力: 3,450 kW → 2,300 kW
大正7.1 運転開始[古河鉱業(株)](久根鉱山自家用)
? 移管[天竜川水力]
? 移管[岡崎電灯(株)]
? 移管[東邦電力(株)]
昭和14 ? 移管[日本発送電(株)]
昭和26.5 移管[中部電力(株)]
昭和30.12 移設・出力変更(佐久間ダム建設)
昭和47.3 廃止(電源開発新豊根発電所建設)
天竜川の下流部,佐久間ダムによるダム湖沿いに豊根発電所跡があります。
写真は電源開発(株)新豊根発電所の正門前から上流のダム湖を撮ったものです。
川砂採取場の対岸,半島のように突き出ている部分の中央湖面にコンクリートの建物が
見えています。
これは移設後の豊根発電所跡です。
発電所跡のアップです。左上方には,中部電力(株)古真立変電所が見えています。
さらにアップしてみました。(解像度は落ちていますが)
壁面の2本の柱のようなものの間が放水口です。
屋上にあるのが配電盤室のようです。ピラミッド状に見えるのは
マシンハッチの蓋のようです。
壁の中央付近まで水に浸かったような跡がありますが,この高さが佐久間ダムの
常時高水位であり,浸水被害に遭ったわけではないようです。
中部電力古真立変電所です。77kV/6.6kVの,配電用変電所のようです。
外から見た限り,出ている配電線は1回線のみです。
豊根発電所の廃止に伴い,同所から引き出されていた配電線を引き出すために
古真立変電所を建設したようです。
県道1号線沿い,分地橋の袂にあった看板です。
現在の湖面は,県道そばまで迫っています。
鉱山の自家用として建設され,佐久間ダム(佐久間発電所)建設により移設・
更に新豊根発電所建設(新豊根ダムに取水設備水没)によって廃止に追い込まれるという
天竜川の電源開発に翻弄され続けた発電所でした。
(調査:2007.6.25)